カルカッソンヌを歩く、時間を旅する|朝・昼・夜で変わる城壁都市

南フランスの高台に佇む、中世の城塞都市カルカッソンヌ。
1997年に世界遺産にも登録された、フランスの観光名所です。

「カルカッソンヌを見ずして死ねぬ」とフランスでは言われている、そんなカルカッソンヌの中世の街並みが残る城壁内を、実際に歩いてみると、まるでおとぎ話の世界へ迷い込んだかのよう。

この町は有名な観光地でありながら、時間の流れや空気の変化が静かに心に染みわたる、そんな場所でした。

2014年、私はひとりでこの町を訪れました。そして2023年には友人と——2度訪れたからこそ感じた、朝・昼・夜それぞれのカルカッソンヌの魅力をお届けします。

※この記事は、2014と2023年に訪れたときの体験をベースして書いています。2025年7月現在の情報を加筆してお届けします。

カルカッソンヌ駅
ミディ運河

目次

時を超える町、カルカッソンヌへ

城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )は朝・昼・夜でそれぞれ違った雰囲気を味わえます。

時間を旅するような、カルカッソンヌの歩き方をご紹介します!

カルカッソンヌ基本情報&アクセス

カルカッソンヌ(Carcassonne)はフランス南西部、トゥールーズとモンペリエの間に位置する世界遺産の城塞都市です。

【アクセス】

  • パリから:飛行機 or TGV(高速鉄道)→ 約1時間半〜2時間半
  • トゥールーズから:電車で約1時間弱

2023年、私はロンドン在住の友達とロンドン・ヒースロー空港から飛行機でトゥールーズ入りしました。そこからカルカッソンヌまで電車で。鉄道移動も旅気分が高まっておすすめです。

参考までに私の道順は・・・

ロンドン・ヒースロー空港 07:05
↓  ブリティッシュエアウェイズ(£85.00)
トゥールーズ空港 09:55
トゥールーズ駅      12:45
↓ SNCF Intercites(在来線特急列車)(€11.10)
カルカッソンヌ駅 13:27



カルカッソンヌ駅から城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )までは徒歩で30分ほど。

新市街を抜けてオード川に架かる橋を渡れば、シテはもう目の前です。

大通りにポンヌフ(Pont neuf)という橋がありますが、ポンヴュー通り(Rue du Pont Vieux)という細い通りをいくと、通りの名前のようにポンヴィー(Pont vieux)が架かっており、この橋が私は好きです。

ポンヴュー(Pont vieux)とは古い橋のことで、石造りの橋は、中世の城塞都市カルカッソンヌへ向かう気分がますます高まります!

ポンヴュー(Pont vieux)

昼のカルカッソンヌ城:【城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )】歴史と賑わいの中を歩く

昼間のシテは、家族連れや旅行者で賑わい、活気に包まれています。

迷路のような城壁内には石畳の路地が広がり、レストランやショップ、カフェが立ち並びます。

まるで迷路のような城壁内は、中世の石造の雰囲気も相まって、まるでダンジョンゲームの物語の中へ迷い込んだような気持ちになります。笑

城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )を街から見上げて
城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )の中の中世の暮らしの展示
城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )の中の中世の暮らしの展示

主な見どころ

コンタル城【Château Comtal】

コンタル城は城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )のメインの見所と言える場所です。

場内の見学と、内部に博物館があり中世の生活や歴史について学ぶことができます。また、城壁の北側をぐるりと半周ほど歩くことができ、周りの景色も楽しめておすすめです。

営業時間
4月1日〜9月30日10:00~18:30
最終入場時間 17:30
10月1日〜3月31日09:30~17:00
最終入場時間 16:00

1月1日、5月1日、12月25日は休業

入場料

2023年9月時点では€9.50だったのですが、現在の料金は公式サイトにてご確認ください。

ちなみに、私はクレジットカードで支払いをしたのですが、VISAもAMEXも使えず、JCBは使えました。

コンタル城【Château Comtal】の城壁から

サン・ナゼール大聖堂【Basilique Saint-Nazaire-et-Saint-Celse de Carcassonne】

ロマネスク様式とゴシック様式が融合した、美しい大聖堂です。

外装も内装もとても重厚感があり、歴史の深さと存在感を感じます。また、ステンドグラスがとても美しく、陽の光を受けて足元に映る彩りもとても綺麗でした。

営業時間(2025年4月1日〜9月30日)
月〜土9:00 – 18:30
9:00 – 10:45 / 12:30 – 18:30
※午前11時にミサが行われます

サン・ナゼール大聖堂の詳しい情報はカルカッソンヌの観光局の公式ホームページから確認することができます!


夜のカルカッソンヌ:【城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )】ライトアップに包まれる幻想的な世界

夕暮れ時から夜にかけて、カルカッソンヌは魔法がかかったかのように姿を変えます。

お昼間のシテを一通り歩き回ったら、一度宿に戻りちょっと一息。その後、日が少し暮れてきた頃、夕日に照らされ石造りの城壁が煌めく坂道を登って、再びシテへ向かいます。

夜になると、シテはがらりと表情を変えます。

夜の城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )
夜の城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )

そしてレストランが集まる広場は昼とは違う賑やかさで活気があります。

私は友人と、広場を眺めるテラス席で、ディナーを楽しみました。

お腹がいっぱいになった後は、腹ごなしにまたシテをぷらぷらし、そのあとはシテを出て、ポンヌフ(Pont neuf)まで向かいます。

ポンヌフ(Pont neuf)から見る夜の城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )。深い青の中でライトアップされ、オレンジ色に浮かび上がる光景はまさに幻想的。

夜の散歩は、昼間の喧騒が嘘のように静かで、しっとりとした時間が流れます。

カルカッソンヌへ訪れたら、「夜のシテも必ず見てほしい!」と思うほどおすすめです。

夕暮れのポンヴュー(Pont vieux)
ポンヌフ(Pont neuf)から夜の城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )を眺めて

朝のカルカッソンヌ:【城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )】静けさの中、ゆっくりと歩く贅沢

もしカルカッソンヌに泊まるなら、ぜひ味わってほしいのが「朝の時間」です。

観光客の姿もまばらで、石畳を踏みしめる音だけが響くような静けさ。

朝の光に包まれた城壁は、昼や夜とは違う柔らかさがあり、その静けさと清々しさは、また違う特別な思い出になっています。

有名観光地こそ、ゆっくり泊まって「暮らすように」過ごすことで、見えてくる景色が変わるのだと改めて感じました。

朝の城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )

宿泊&おすすめプラン

宿泊のおすすめ

城壁内ホテル:歴史に浸りたい方

歴史に浸りたい方には城壁内のホテルがおすすめです。

城内に7~8軒ほどあり、ラグジュアリーなお城のようなホテルから、お手頃なホテルまであります。

私も「Auberge des Lices」という宿を候補にしていましたが、最終的には城壁外の宿にしたので、今度訪れる機会があれば、城壁内に泊まってみたいです。

城壁外ホテル:コスパ重視&アクセス良好

城壁外になると選択肢がグッと増えます。なのでお値段やアクセスなど、自分の条件にあった宿が見つかりやすいですね。

私と友人が泊まった宿は「Chambre independante a Carcassonne」

カルカッソンヌ駅からは徒歩30分ほどかかりますが、宿からシテのオード門までは歩いて4分ほど。おすすめ夜景撮影スポットのポンヌフ(Pont neuf)へも歩いて10分弱なので、私たちのプランには絶好の立地でした。

お部屋はコンパクトながら天井が高く開放感があり、小さなテラスがあり、気持ちよく朝食タイムを取ることが出来ました。おすすめの宿です。

1泊2日プラン

2023年に私と友人がカルカッソンヌを訪れた際のプランです。

point
城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )の昼観光

昼過ぎに到着し、宿に荷物を置いたら、早速シテを散策。

コンタル城は最終入場時間があるので気をつけて。

point
城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )の夜

シテのレストランで夜ごはん。

食事の後は夜のシテをお散歩して、ポンヌフ(Pont neuf)へ。【撮影スポット!】

ポインt
朝の城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )

宿のテラスで朝食。

その後、シテと街をお散歩。

point
カルカッソンヌの街を散策

公園や店を見てまわったり、スーパーでお土産を見たり。

街中で素敵なレストランを見つけてランチ♪

ランチ後、少し散策し、次の街へ・・・

1泊2日でしたが、朝・昼・夜のすべての時間を楽しむことができ、気持ちはゆったりして、とても充実した時間を過ごせました。

城塞都市カルカッソンヌ(シテ/ cité )から眺めるカルカッソンヌの街

まとめ:時間を旅するカルカッソンヌ

カルカッソンヌは、有名な世界遺産の町でありながら、ただ観光名所を巡るだけではない、「暮らすように」「時間を旅するように」歩くことで、ますます心に残る旅になりますね。

時間帯や季節によってまるで違う顔を見せるこの町は、特別な旅の記憶をくれる場所です。

ぜひ朝・昼・夜、すべてのカルカッソンヌを旅してみてください。

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